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台湾ホラーゲーム「還願」をやってみた!感想と観測

台湾ホラーゲーム「還願」をやってみた!感想と観測
その他

台湾ホラーで有名になったレッドキャンドルゲームズですが、先日新作『還願-Devotion-』を発表しました。処女作『返校-Detention-』のブームで、新作『還願 Devotion』は最初から注目を浴びていました。公式カウントダウン配信とともに、新作を即購入して、遊んでみた人も結構いたでしょう。

やや世界向け

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前作『返校-Detention-』
Saiga NAK

台湾発ゲームで有りながら、前作よりやや世界向けに作られてる本作『還願-Devotion-』。前作『返校-Detention-』は1960年代戒厳令下の台湾で、自由をテーマにしたストーリーでした。それは海外ゲーマーにとって、少々難解で共感しにくいところもあったでしょう。新作『還願-Devotion-』は高度経済成長期の1980年代の台湾を描きますが、迷信がテーマで、それは世界中でも起こりうることで、より理解しやすくなったかと思います。

それでも台湾味

やや世界向けになったとはいえ、ゲームは非常に作り込まれていて、台湾味が不足することはありません。モザイク模様のバスタブ、鳥の鳴き声のドアベル、タイルやドアにある模様など、どれもあの時代の台湾名物で、今でも古い家でよく見られて、さすが「おばあちゃん家シミュレーター」と呼ばれるだけあってのことです。

経済成長と迷信

高度経済成長期だった台湾は、誰もがお金持ちになろうと必死で、鬼神にお告げを求めるまでになって、かなり迷信的になってしまいました。それで作中のお父さんのように、時代に乗り遅れて、落ちこぼれになった人もかなりいます。そういう人は言うまでもなく、人一倍迷信になりがちで、実際にたくさんの悲劇を起こしてしまいました。

すれ違った愛

脚本家のお父さん、女優だったお母さん、子役になりかける娘さん、幸せだった3人は同じ願いを抱いていました。それは簡単そうで簡単じゃなかった家庭円満です。結局、3人は分かり合えることなく、それぞれのバッドエンドを迎えてしまいました。同じ思いを抱いていたのに、こうなってしまったのは迷信のせいというより、時代のせいですね。来世があったら、別なエンディングを迎えることはあるのでしょうか。